音楽歴史・偉人紹介ビートルズ編㉘

201508/28

音楽歴史・偉人

第二十八回ビートルズとは一体何だったのかをご紹介します。

ビートルズの音楽革命

さて、今回も前回の続きからまとめていきたいと思います！

世界はふるえました。
なにしろ米ソ冷戦のまっただなかです。米ソとも地球を何重にも破壊し尽くす量の核兵器を持っていきました。
ひとたび核ミサイルの発射ボタンが押されたら、それこそ人類滅亡かもしれないです。そんな懸念が本気で世界を走ったのです。
結局、フルシチョフが船団を引き戻し、世界は滅亡を避けることができました。これをきっかけに「冷戦の雪解け」が本格化します。
翌年8月には米ソ英三国が核実験禁止の国際協定に調印。そして、アメリカ大統領とソ連首相とが専用の電話回線(ホットライン)で結ばれることになりました。連結(リンク)することで誤解を避け、友好の度を増していく。東西(自由主義諸国と共産主義諸国)の間には「壁」がありましたが、同時にコミュニケーション・ラインもできたわけです。

‐ミシシッピー州の出来事‐

同じ頃、その三週間ほど前ですが、アメリカ市民がかたずをのんだもう一つの「対決」がありました。ミシシッピー州の州都オックスフォード。
ここにあるミシシッピー大学は、伝統ある南部の大学の例にもれず、白人学生にしか入学を許可していませんでした。差別撤廃をスローガンに願書を出し、門前払いされた黒人青年ジェイムズ・メレディス君は、裁判に訴えます。そして一年以上かかりましたが、連邦最高裁から「入学を認めるべし」という判決を勝ち取ります。当時の司法長官は、大統領の弟、ロバート・ケネディでした。ミシシッピーの州知事は、この判決を自治への介入として批判、メレディス君を入学させない姿勢を貫こうとします。
そのちょうど百年前、アメリカに南北戦争がありました。ミシシッピー州も戦場になりました。
南軍は敗れ、綿花の大農園と大きな屋敷が並んで独自の文化が栄えたこの地域も、しだいに落ちぶれていきます。北部の占領軍は、(戦後の日本で占領軍がやったのと同じように)農地解放を行い、黒人と白人とに農民として同等の権利を与えました。配線の打撃に加えて、「黒人と同列」におとしめられた人々は、気持ち的にも落ち込んだでしょう。人間はプライドの動物です。合衆国が全体として世界一の産業国家へ成長していく間も、南部のこのあたりは産業化が進まず、交通も、都市も発達しません。
1980年代、南部諸州では、白人住人の本音がついに表面化し、黒人差別法が次々と生まれていきました。外から見れば、近代の人権の考えに合わないことは明白でも、黒人の参入を認めず、白人だけの決定権や生活空間の確保をめざしたこれらの法は、改まりませんでした。アメリカ全体が繁栄し、生活が「近代化」されていけばいくほど地域住民のプライドは傷ついたのかもしれません。1930年代の大不況の影響も、このあたりは非常に深刻でした。
そして世界大戦。それが終わって、アメリカ社会が次世代の豊かさに突入した50年代、差別撤廃の運動が起こり、南部の「特殊性」に、メディアの眼が注がれることになります。

最初は、前回お話ししたバス・ボイコット事件でした。
舞台はミシシッピー州の東隣り、アラバマ州モンゴメリー。時はロックンロールのブレイクと同じ1955年のことです。57年にはアーカンソー州(ミシシッピーの西隣り)の州都リトルロックで、高校への黒人生徒の入学を巡って、大騒ぎが起きました。そして、とうとうミシシッピー大学。州のエリート大学に黒人が入ってくる。
知事は「入れない」といったのに、連邦政府が「住民感情」を無視して強権発動した、というのが地元の多数白人の見方でした。
今回はここまでにしたいと思います！次回もこの続きからまとめていきたいと思います！

リフレクトスタジオではビートルズのBGMをかけている時があります。今回の話ではビートルズがあまり出ませんでしたが、是非リフレクトスタジオに足を運んでいただき、ビートルズを聞いてみて下さいね！