201506/26

ドラム

ドラムセットの機材紹介 シンバル編

~シンバル編~



さあ、前回までにドラムセットの中で太鼓類をご紹介しましたが、今回はいよいよ「シンバル」のご紹介をします。
ドラムセットの機材紹介 スネア編①
ドラムセットの機材紹介 スネア編②
ドラムセットの機材紹介 タムタム編
ドラムセットの機材紹介 フロアタム・バスドラ編

太鼓よりももっと繊細で、もっとバリエーションが多い楽器 それがシンバルです。

シンバル



ドラムで使用されるシンバルは基本的に大きく組分けすると

①トップシンバル(ライドシンバル)
②クラッシュシンバル
③ハイハットシンバル


で構成されます

まずは「トップシンバル」から紹介します。
ジャズのアドリブ部分を担当する「シンバル」という語源から、ライドシンバルとも呼ばれています。

ハイハットシンバルと同様、基調となるリズムを継続して叩くことが多いのですが、ハイハットのような歯切れがいい音とは異なり、華やかで伸びのある音なので、なめらかな表情を出したいときや、雰囲気を盛り上げたいとき(例えばサビの部分等)に使われる場合が多いです。
サイズは20インチ、22インチ、18インチがあります。
ジャンルを問わず、最もよく使われるのは20インチです。
シンバルは厚さが同じの場合、サイズが大きくなればピッチ(音程)は低くなり、小さくなれば高くなります。
また同じサイズのシンバルなら重くなるほどピッチは高くなり、軽くなるほど低くなります。
参考:シンバルの機材紹介 メーカー別紹介編

シンバルの種類


①ヘビー(非常に厚め)
厚めに作られ、重さもあります。
ピッチが高く、シンバル自体の揺れが小さいため、細かいスティックワークに対して繊細、かつ明確に反応します。
小編成のジャズでは敬遠されがちですが、ロックでは比較的好まれます。

②ミディアム・ライド(やや厚め)
比較的厚めに作られています。
ヘビーよりもピッチはやや低くなりますが、継続的な細かい叩き方にも暴れず、よく反応します。
重すぎずというほどよいサウンドが好まれ、ロックからジャズまで幅広く使われています。

③ミディアム(中くらいの厚さ)
中間的な厚さですが、先のミディアムライドよりもやや薄めに作られ、その分ウェイトも軽いものになります。
継続的なビートを刻むだけでなく、アクセントにも用いられます。
さまざまな音色を引き出したいコンボドラマーに好まれています。

④クラッシュライド


ミディアムをさらに軽くしたシンバルで、ビートを刻むのにもアクセントにも対応できます。
反応がよく、深見のある音質を特徴としますが、太いスティックでパワフルに叩きまくるには音が暴れやすく無理があります。
ピアノトリオのような小編成で、多彩な音質を引き出して演奏したいときに最適です。

⑤フラット・ライド


シンバルの中央部分にカップをもたないフラットな形状のシンバルのことを言います。
乾いた音質をもち、音が遠くまで響くのが特徴です。
強くたたいても暴れにくいため、ショットが明確に出るが、その一方で強弱をつけにくい側面もあります。


続いて「クラッシュシンバル」について


主にアクセントに用いるが、ジャズではメインのトップシンバルに対して補助的な役割をもつ「2番目のシンバル」として使う場合もあります。
そのため「セカンドシンバル」と呼ばれる事もあります。
クラッシュシンバルにも大きさや、厚さ、形状のバリエーションがあるが、大切なのは、トップシンバルとのバランスであり、例えば20インチのトップに組み合わせる場合は、一回り小さい18インチがあります。
16インチはきれいなクラッシュ音をもっているものの音量面でちょっと物足りないと感じる場合があるので、最も良い形は20インチのトップシンバルに対してのクラッシュシンバルは18インチと16インチの二枚使いともいえます。
現在ではもっともスタンダードな仕様となっている、ほとんどのドラマーがこの形を基盤としている。

①ヘビークラッシュ
ロック用として厚めに作られたクラッシュシンバルです。
シャーンという高音域の繊細な響きは期待できないが、思い切り叩いた時のバッシャーンという豪快なクラッシュ音は迫力に満ち、魅力的です。

②ミディアム・クラッシュ
ヘビークラッシュよりもやや薄めに作られ、ロック用のクラッシュとしてもジャズのセカンドシンバルとしても使う事ができます。

③シン・クラッシュ
薄めに作られているため、反応が速く、深みがあるクラッシュ音を特徴とします。
ジャンルを問わず明快なアクセント付け向きのクラッシュです。


最後に「ハイハットシンバル」について


ドラムセットの中心的役割を担う楽器の1つで、主に基調となるリズムを継続して打つ際に用いられます。
奏法には数種類あり、スタンドのペダルを踏み込んで、二枚のハイハット・シンバルをぴったりと合わせ「チッチ」と歯切れがいい音(クローズドサウンド)を作ったり、ペダルをゆるめに踏んでシンバルに微妙な隙間を作り「ジイージイー」と伸びのある音にする事もできます。
後者は「ハーフオープン奏法」と呼ばれ、ハードロックの野性味を出したいときなどによく使われます。
またペダルをすばやく蹴り上げて「ジャーン」というクラッシュ音を作る事(ハイハットスプラッシュ)もあります。
これはジャズドラミングで良く使われます。

参考:シンバルの機材紹介 メーカー別紹介編

ハイハットが誕生するまでにはスタンドのパイプはごく短く、シンバルは足元の低い位置にありました。
これはローソックシンバルと呼ばれ奏法はペダルを踏んで、二枚のシンバルを開閉させるだけでした。
のちにこれが改良され、今日のハイハットシンバルとなり、ペダルをただ踏むだけではなく、先に紹介された奏法が開発されました。

今日では大半のハイハットシンバルがトップは薄め、ボトムは厚めの組み合わせを採用し、歯切れのいい音を作り出しています。
これ以外にもボトムシンバルのエッジを波状に成形したり、空気穴をあけたりするなど、音のこもりをなくす工夫を凝らしています。

標準的なサイズは14インチだが、太く重い音でリズムキープをしたいロックドラマーには15インチを用いられる場合もあります。
逆に明るい音で、軽やかにリズムを刻みたいドラマーには13インチを採用する場合もあります。

まだまだ、シンバルの種類自体はたくさんの物が世にあふれているので、一つずつ出会った順番から実際に叩いてみると、そのキャラクターや、音色の違いを楽しめると思います。
参考:ドラムセット お手入れ編


名古屋音楽スタジオ リフレクトスタジオでは、20インチのライドシンバル、14インチのハイハットシンバル、また16インチと18インチのミディアムクラッシュが採用され、常設されています。
またこの他にも、歯切れの良いアクセントポイントに使用する10インチのスプラッシュシンバルや、クラッシュシンバルよりも音の伸びと、ダイナミックな重厚感が出るチャイナシンバルをオプションレンタルとして貸し出ししています
是非、一度ご利用ください バンド練習する際に、名古屋音楽スタジオ リフレクトスタジオでチャイナシンバルを思いっきり叩いてみてください!!

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